◇ 日経平均が5万円に向かって上昇するなか、個別銘柄で下落傾向のものが少なくない状況でした。高市新政権による外交、安全保障の強化、積極財政などへの期待から株式市場への資金流入が継続、株価指数が堅調と思えますが、FAIで対象とする低位、小型の銘柄は全体的に動きがさえません。しかし、しっかりと上伸した銘柄は期待する押しをみせてくれません。
◇ 売買実践に難のある状況ですが、安値圏から静かに放れようとしている銘柄も散見されます。既存の買い銘柄には、すでに動きはじめていて、押し目買いのタイミングを模索したくなるものがあります。現在、株価指数の動きを必要以上に気にして、自分が手がける範囲があまりにも外れている感覚を覚えるかもしれませんが、ひとつの手法、その手法が対象とする範囲の銘柄が好結果を出す期間は、意外と短いものです。ムリせず、守備範囲を堅持して臨むのが王道です。
◇ ちなみに、株価指数の上昇は4月から6カ月を超過しています。値がさ銘柄のなかには、月足で5本、6本、7本と連続陽線をみせている銘柄が驚くほどあります。株価指数および株価指数への寄与度が高い銘柄は、中長期的に上げトレンドであっても、短期的に下落する可能性があります。結果的に、多少荒れる場面もあり得ると認識して、丁寧な売買を展開したいと考えています。
◇ 安値圏には、まだまだ魅力的な銘柄が多数あります。経験によって培われた基準をもとに、静かに新規銘柄の発掘をつづけるのみです。そんな姿勢で、今月は、1銘柄を買い選定しました。
※新規の買い銘柄は、『林投資研究所レポート』会員向けの「速報レポート」(月末までにメール送信)で解説をお届けします。

◇今月の銘柄異動
倍化達成確認 1銘柄
新規買い選定 1銘柄
新規注意銘柄 0銘柄
注意銘柄から除外 2銘柄(TOB1銘柄、買い選定銘柄に上昇1銘柄)
※今後の展望を含めた詳細は、今月末に発行する『研究部会報』11月号に掲載します。
- 『林投資研究所レポート』会員には、新規買い銘柄の速報(解説)を、月末ごろにメール配信します。
- 『研究部会報』および『林投資研究所レポート』には、FAIクラブ例会での議論などを紹介しています。実践者の声を、有効活用してください。
- FAI投資法の補足資料として、「小動き・長大陽線・連続陽線」リストを掲載しています。
2025年11月8日 林 知之