林投資研究所からのお知らせ

FAI投資法マスタープログラム フォローアップ Vol. 22 11/16

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メンタルの不思議

第5回セミナーのテーマは「メンタルマネジメント」。
(次の土曜日、11月19日開催です)

繰り返し述べたように「メンタル強化」ではなく、『自分のメンタルをうまくコントロールする工夫』を見つけるのがゴールです。

その入口として、前回のフォローアップで「何に見えますか?」というクイズを出しました。

クイズの答え

まずは、前回示した絵を再掲します。

 

このクイズに「正解」はありません。
人によって、見えるものが異なります。

あなたは、「若い女だ」と思いましたか? それとも、「老婆だ」と思いましたか?

少しうしろ向きかげんの若い女に見えたとき、下の絵で赤く囲んだ部分は左耳です。
でも、こちらを向いている老婆に見えたときは、その部分が左目です。

 

真実はひとつ

一般的に「真実」とは、唯一無二の答え、誰にとっても同じものを意味すると思います。

でも、クイズの絵には2つの真実が存在します。
「若い女」か「老婆」か……若い女に見えたら、老婆の映像は消えます。でも、老婆に見えたとたんに若い女のイメージは隠れてしまいます。

複数の人がいれば、複数の答えがあります。
でも、1人が2つの答えをもつ、つまり「若い女と老婆が同時に見える」ことはありません。

1人の人間にとって答えは1つ、その答えが、その人にとっての「真実」なのです。

相場の真実とは

株式市場では、多くの銘柄が取引されています。
「値段がついている」状態です。

値段がついているということは、「ぜったい買いだ」と考えている人と、「売りでまちがいない」と考えている人がいるということです。
買った人と売った人、それぞれの決断は真逆ですが、どちらも自分にとって真実だから行動に移したのです。

ある銘柄が500円でも、企業の内容が同じまま倍の1,000円でも、このあと上がるか下がるかの確率は同じ──おもしろくもなんともないのですが、これが金融工学という科学による答えです。

でも、それでは相場がはじまりません。

そこで、自分なりの価値判断を下します。
「割安だから買いだ」とか、「そろそろ天井だろうから売ろう」とか。

この「買い」や「売り」という判断は、その時の、その人にとっての「真実」です。

FAI投資法を実践するうえで、「安い」「これから大きく上がる」と思う銘柄を選定し、値動きを見ながら買っていきます。「この銘柄は上がる」という確信(自分の真実)を根拠に、行動に出るのです。

科学的には「上がる」などと言いきれないことを、オトナとして理解できます。
自分が買おうとする値段で売ってくる人がいて、売る人にとっては売りの決断が真実だということも納得できます。

でも、「こんな値段で売るのはバカだ」くらいの勢いがあるから、買いを決断、実行できるのです。

強弱論争は意味がない

実践家は、「強弱論争は不毛」と考えます。
この先、相場が上がるか下がるかを議論しても意味がないし結論も出ない……強気の見通しも弱気の見通しも、それぞれが真実だからです。

そうしたことを承知のうえで、「オレは上がると思うんだが、ダメかい?」「うん、まだ上がらないと思うよ」といった“意見交換”は成立します。

でも、つい不安を感じて他人の意見を気にしてしまいます。
不安が大きいと、「みんなはどう思ってる?」なんて子どもじみた言葉が頭に浮かんだりします。

「自分の好きなように売買する」ということに尽きます。

自分の好きなように、自由に、感じるままに……ひっくり返せば、「基準がない」「誰も助けてくれない」「強い味方はいない」と不安になるのですが、それが現実だと納得して売買戦略を考えていくだけなのです。

「自分第一」が最もナチュラル

今回述べたような考察は、売買実践に直接的な働きをしません。

しかし、プレーヤーとしての自分を観察する第二の自分、プレーヤーとしての自分を指導するコーチとしての自分は、不合理で混乱した思考を展開する人間の特性を意識しなければなりません。

「不合理で混乱」と否定しましたが、自分で自分にダメ出しする必要はありません。
むしろ褒めて、褒めて、褒めまくってください。

「自分の真実」を大切にして、自分が好きな方向に進む、自分を第一に考える、健康的でバランスのよい状態をつくりましょう!

これが、Day 5 で学ぶ、メンタルマネジメントです。

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