Vol. 229 高値覚え/安値覚え

最近は「熟女キャバクラ」なんてものがありまして、まあ、前からあったのでしょうが、店の看板にハッキリと書いてあるくらいですから、きちんと市民権を得たということなのでしょう。
さて「熟女って、実際の年齢層は?」と詳しい人に尋ねると、店によっていろいろあるようですが30代からだそうで、いつの間にやら50を過ぎた私にとっては十分すぎるほど“ギャル”です。それに、飲みながらの話し相手としては、波長の合わない20代よりもよさそうではありませんか!
 
何をいまさらというところですが、年齢の意識は変わらない、いや「変えたくない」って考えているのだと思います。
 
株価、あるいは株式市場にまつわる情報を評価するとき、適正な基準を持つことが求められますが、これが難しい。徐々に変化させなければいけないのに固定されていたり、固定しておくべきものがズレていたりします。
 
日経平均が再び2万円台を回復し、今後の方向が話題となる一方で、個別銘柄はかなりマチマチです。今後のことを、トレンドなり水準なり、いろいろな基準で考えるのですが、プレーヤーならではのバイアス(心的偏り)があるので、そもそも強弱論争なんて成り立たないのではないかと思うこともあります。
 
日経平均の水準が15,000円、17,000円と上昇する中、「すでに2倍になっているのだから……」という弱気は、“安値覚え”によるゆがみでしょうか。
では、「以前は38,000円だったんだ。だから、まだ安い」という意見は、“高値覚え”による偏った捉え方でしょうか。
 
値段、つまりチャートのタテ方向に関しては基準が狂いやすい、いや、そもそも基準と呼べるものを持つのが困難なのです。
トレンドの観察において「日柄を重視しろ」といわれるゆえんです。
 
そこで、「“マシン”のように値動きを正確に受け止められないだろうか」といった発想も生まれるのですが、そのような試みには注意が必要です。
 
例えば「プロスペクト理論」による心理の説明は知識としては有益ですが、理論を知ったとしても錯覚を消し去るのは難しいはず。ゲーム理論を勉強しても、実際のトレードで合理的な判断と行動につなげるのは容易ではありません。
 
常に100%合理的な判断を下して迷わず行動する──そんな売買マシンのような人間になることが可能だとしても、トレードで稼いだ利益を楽しく使うことなどできない気がします。不合理でゆるくて、ときには過剰に反応するからこそ魅力的なのだと私は思います。
 
とはいえ、ゆるい部分を放置したままでは、「利益を上げる」というゴールを達成できません。だから、ある程度の矯正は必要です。
 
例えば複数の銘柄を買っていて、ある銘柄は上昇基調、ある銘柄は見込みとは逆に弱い──この状況下で多くの人は、弱い銘柄を放置し、上昇基調の銘柄を小幅で利食い手仕舞いしますが、一般的には逆にするべきです。
 
見込み違いで弱い銘柄はさっさと切る、見込み通りに強い銘柄はホールドまたは乗せるのが正解。これが、多くの実践家の考え方です。
 
「常識的」な社会人による「自然」な行動が、株価の一時的な“買われすぎ”“売られすぎ”を生んでいるのが、マーケットなのです。
 
林 知之

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