Vol. 383 足し算よりも引き算(3)

 
スケートの羽生結弦選手のモノマネをする芸人、その名も「羽生ゆずれない」氏。
本人の活躍で、仕事のオファーがグッと増えたそうです。
 
さて、むやみな足し算はダメ、という話をつづけていますが、より上を、より高い位置を目指すのが社会人の務めといえるので、自然と足し算をしてしまいます。
 
「保合は細かく逆張り、トレンドが出たら順張りも入れて積極的に」
「日々、物色される銘柄がある。もっと当てられないだろうか」
「株はうねり取り、FXと225先物はデイトレ、仮想通貨も勉強中」
 
どれも、ムリだからゼッタイにやめたほうがいいでしょう。
 
私も、「できない理由を探すな」といったビジネス上の戒めは当然だと思いますし、楽観主義を好みます。
でも、「できそう」と感じるところまで範囲を広げるとキケン、トレードの世界では、1回きりの“ドボン”ポイントで退場です。
 
スケートの羽生選手は、たゆまぬ努力で今の実力に至ったのですし、才能だって人並み外れたレベルなのでしょう。
私たち素人がビックリするようなスケーターがたくさんいるのに、ほとんどは誰も名前を知らない状態で日陰にいる……それが現実です。
 
それに、スケートには競争相手がいるとはいえ、演技そのものが妨害されたりすることはありませんが、金融マーケットは参加者の売買で価格が決まる構造であり、基本は直接のつぶし合い、カネの取り合いです。
 
これでもか、というくらい割り引いたところが限界なのです。
 
だから、「やり方を絞るか銘柄を絞るか」という、実につまらない教えが真実だというところに帰結するのです。
 
ちなみに、「羽生ゆずれない」氏はアイスホッケーU-18日本代表で主将を務めた人物。スケートそのものは超絶なレベルですが、フィギュアの演技となれば勝手がちがう……技を練習しながらカベに激突していました。
 
「フィギュアスケートのメダリスト荒川静香氏と清水宏保氏がスケート場で会う」という、実にユルい企画をテレビで見たことがありますが、荒川氏はスピードスケートの靴、清水氏はフィギュアの靴……2人とも驚くほど何もできず、氷の上で何度もころびそうになっていました。
 
兼業トレーダーは、ひっくり返るほど控えめな設定の中で、自身の最高得点を目指すのが正解です。
 
 
林 知之

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