Vol. 77 新聞記事の注意点 その3 結論がない

「新聞記事の注意点」の最終号です。

さて新聞などの市況解説には、実際の値動きの解説に加え、「これからどうなるのか」といったことも書かれています。
私のイメージで創作してみると、次のような文章です。

 堅調だった○○関連銘柄についても、主体だった個人投資家の動きは鈍い。
 容易に投資マインドが好転することはなさそうだ(ネット証券)。
 しかし来週発表される○○○が市場予想を上回るとの声もあり、
 市場関係者の間には「陰の極だ」という強気の予測もある


悲観的な意見と楽観的な意見を並べているだけです。
紹介する意見の出所も、そのときによって異なります。

「予測を当てろ」などというのは、ムチャな要求です。
「予測が当たっているか」をチェックするなんて、品のない行為です。
でも常に同じ人が一貫した観点から予想を出しているのなら、それはそれで情報としての価値があります。

そういった“偏り”がなく「強気もいれば弱気もいる」と書かれていても、そこに商業的な価値があるとは思えません。
情報発信者が誰なのかさえわからない情報を読んでも、「ふ~ん、そうなんだ」というだけで何も得るものはないと思うのです。

行動を決めるのは、自分自身です。
情報を選別しながら考えを巡らせる過程で最も量が多くて重要なのは、自分自身の思考です。外部からの情報をかみ砕き、自分の手で“つくり出す”情報こそが大切だと思います。


【注】
私は、新聞記事そのものを否定しません。
ビジネスとして新聞を作ったら、私も同じことをするでしょう。
トレードにおける考え方という観点での、私の意見です。

林 知之

林投資研究所投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第2602号
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