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日経平均は高値更新!でも…… ~なぜ、あなたは儲からないのか~

株式投資の結果に悩む人は、能力がないのでしょうか?
そんなことはありません!
 
株価を決定するのは理屈ではなく、「マーケットの人気」です。
その人気の推移を当てようとしても、推測をもとに行う売り買いが株価に影響を与えるのです。だから、タイムマシンがないかぎり、未来の価格を言い当てることなどできません。
プロでもアマでも、実は全く同じ条件で戦っているのです。
 
情報を見るときの角度、ちょっとした捉え方を修正することで、すぐに投資家の上位10%にランクインする──私たちが確信しているのは、情報集めでも分析能力でもなく、自分と向き合って道を決める「内面の情報処理」です。

 

 

 1.(いつも)オレだけ儲からない!

 

昔は、証券会社の店頭に常連の投資家が集まって談義していたものです。
そのなかで派手に売買する大口投資家は自然と注目され、一挙手一投足が印象に残ります。
「なんでオレが買うと天井なんだ?」
大口投資家のこんな発言に周囲の人は、その人を“ヘタの典型”と認識するのですが、カウンターの中にいる営業マンは「錯覚かな」「特別な差はないよね」と感じます。もちろん、そんなことをつぶやくベテラン営業マンだって、苦悩する個人投資家と能力や予測の的中率に差はないのです。
 
 

■平均の落とし穴

 
毎日のように店頭に来て株価ボードを眺めていた常連は、とにかく株好き、相場好き。誰もが独自の目で銘柄を選んで売買にいそしんでいました。手描きチャートを出して、隣にいる投資家(名前も知らない)に解説を聞かせたり、大きな声で担当者に注文を出しながら、ほかの常連客の反応を確認したり……実にユニークで魅力的な人が大勢いました。
 
忙しくて店頭に足を運べないときは、電話をかけてきます(インターネットなんてなかった)。
「今日はどうだ?」
担当者がいれば、その人の持ち株の状況などを伝えますが、例えば新人が電話に出たら、先輩から言われたとおり「日経平均は○○円高い状況です」と、株価指数を伝えるだけです。そんな対応でも、独自の視点をもつ投資家が満足して電話を切るのです。
 
昔は「ダウ平均」という名称だったので「ダウは○○」なんて表現でしたが、とにかく、たった225銘柄の平均というザックリした数字で満足する投資家が多かったのです。具体的な売買アクションを想定せずに電話して、「市況をチェックした自分」に満足するのでしょうか……。
 
そして現在も同じです。「日経平均=株価のすべて」という認識は明らかな誤りなのに、なんだか便利だし、ニュースでも日経平均だけを伝えたりするので、なんとなく使ってしまうのです。
 
「平均」というのは、単なる中間値です。
私がよく例に出すのは、学校における「2教科の点数」です。
英語と数学どちらも50点ならば「平均」も50点です。次のテストで英語が100点になった、しかし数学は0点だった。50点が100点に上がったのも事件ならば、50点が0点に落ちたのも事件ですが、「平均」は前回と同じ50点です。「平均点は前回と同じ。特に変化なし」という結論でいいのでしょうか? まさか……“個々の点数の変化”こそが問題なのです。
 
こんな笑い話もあります。
数学者がアーチェリーを楽しんでいました。
最初の矢は的の1メートル右にはずれ、2本目の矢は的の1メートル左にはずれました。すると、その数学者は歓喜の声を上げたそうです。
「平均したら、2本とも当たりだ!」
 

 

■個別銘柄をよく見てみよう

 
日経平均は2020年2月から3月にかけて、いわゆるコロナショックで下げました。その後は、急速に戻っています。では、個別銘柄の動きはどうでしょうか?
 
下に示すのは、富士ソフト(9749)の日足(終値折れ線チャート)です。
 
 
 
 
日経平均と同じように、3月を安値にグイグイと上昇していますね。
3月16日の安値()と10月6日の価格()を比較すると、「85.9%上昇」です。日経平均の「41.5%上昇」(3月16日→10月6日)に対して、驚くほどの上げ方です。
 
※チャートは林投資研究所の中源線で赤(買い)と黒(売り)に色分けされていますが、これについては、あとで解説します。
 
もうひとつ、日野自動車(7205)のチャートを下に示します。
 
 
 
 
日野自動車は、3月にかけて半値になったあと、上げ損なって保合をつづけています。
「業績が芳しくない」など説明はいろいろとあるでしょうが、日野自動車は“日経平均採用銘柄”なんですよ。
 
2教科の点数、数学者のアーチェリーの話を思い出してください。
平均ではなく、個別銘柄の動きに目を向けてください。
 
株価指数を売買するのなら話はちがいますが、個別銘柄を対象にするのなら、日経平均といった株価指数は、いろいろな意味で、雑音にしかならないのです。
 

 

2.強い相場を引っ張る銘柄の特徴

 

グイグイと上昇している銘柄は、マーケットで話題になります。
華やかな材料があり、その材料の価値を証明するように株価が上がっているので、記事を書く記者もノリノリ、それを読む投資家もワクワク。第三者から見れば安っぽいのかもしれませんが、これこそが株式市場の文化です。
 
とはいえ、参加者の売り買いで価格が形成される構造上、誰かが勝てば敗者がいるのです。他人が買うことで株価を持ち上げる、それを利用して自分だけ儲けようとするのがプレーヤーの狙いですが、ミイラ取りがミイラになることも“あるある”の厳しい世界です。
 
第2項では、現実の値動きを取り上げ、具体的な売買を想定した解説をします。
 
 

■高値を更新しつづけるケース

 
さきほど、大きく上昇した事例として示した富士ソフト(9749)のチャートを再掲します。
林投資研究所の中源線による判断とともに、一般的な裁量の売買を考えてみましょう。
 
※中源線なので、赤が買い線で黒が売り線です(日々の終値を見てルールで判定します)。
 この強弱判断に加えて、3分割の売買で株価の波を“泳ぐ”実践的なツールです。
 
 
 
」の安値で買いたい……誰もがイメージすることですが、かなりムリがあります。
最安値の一点を当てて買おうとしたらどうなるか?
ガンガン下げていく場面で目をつぶって買い向かうしかないのですが、「」の安値、あるいはその近辺を買える確率はかなり低いはずです。
 
“あるある”のオチは、「」で買い(値ごろ感で「もう底だろう」)、「」で投げる(ガンガン下げるので「もうたまらん」)というものです。狙っていたはずの「理想の買い場」でブン投げるという悲劇です。
 
「逆張りをするのがプロだ」という情報から、最も難しい暴落の最中に一点狙いをする投資家が多いのですが、そもそもムチャなのです。
 
これに対して中源線は、「下げたから買い」という判断をしません。
そうではなく、売り線(黒)の状況からの上げ(逆行)に目を向け、一定の条件をそなえた上げ方を見て「トレンドが反転したのではないか」と考えるのです。
 
こうして、明確な基準で判断しますが、一点狙いでまとめて仕掛けると、いわゆる“往復ビンタ”で不要な損が積み重なる懸念があるため、少し乗り遅れることをいとわず、慎重な3分割で動きについていくのがルール。とても実践的で、相場師が「激しい値動きの渦中で、こんな判断ができたらいい」と考える理想を、最大公約数的な数式に落とし込んでいるのです。
 
その結果、3月以降の上げを見事に捉えています。
とはいえ、「」と「」で陰転(赤→黒)しています。買いポジションを利食いするポイントですが、ドテン、カラ売りを仕掛けるのが中源線なので、仕掛けた売りポジションはヤラレです。ただし、どちらも1単位(3分割の最初の1回)のみなので、損失を最小限に抑えていることがわかります。
 
「上がってきた。押し目買いだ!」と気合いを入れる投資家は多いのですが、中源線のような確固たる基準をもたず、なおかつ、ちまたの情報に翻弄される結果、他人の売り買いを利用して儲けるはずが、安値で売り、高値で買いつくという「他人を助ける」役を演じてしまうケースが多くなるのです。
 
例えば、「」で高値ブレイクと判断して買いつくも「」で投げるとか、同じように「」で順張りで買って「」で投げるとか……中源線も「8」で売っていますが、切り返したところで、「損切りだ」とか「売らなければよかった」とかいう自分の都合を入れることなく「再び上昇。買いだ」と、淡々と実行することを促してくれます。
 
こんな機敏な行動など全くできない人ほど、「」で買って「」で売って、「」で買って……なんて夢みたいなことを言うのです。神様になろうとしているのでしょうか。

 

■中段保合をブレイクして上昇するケース

 
相場・トレードで正しいのは、「順張り」のイメージです。
順張りといっても、決して“ムチャな飛びつき買い”ではありません。
「上げの動きに乗る」という素直な発想です。
 
「下がった」「安い」というのは、過去に軸足を置いた観察にすぎません。
(もちろん、上げ下げを繰り返すという前提で「下げたから買い」も正しい発想ではあるのですが)
 
買いポジションをつくる以上、上がらないと儲かりません。
だから、「上昇の動き」にフォーカスするのです。
 
「逆張り」とは、この“上げに乗る”発想を手放さずに、「少しだけ先回りすることで、買いの平均値を安くできないだろうか」と苦労し、売買技術を駆使して頑張ることです。その苦労をプロが放棄した結果として生まれたのが、中源線という売買手法です。
 
別に、中源線がすべて、なにをおいても正しい、などと言いきるつもりはありません。
でも、「確固たる基準があり、具体的なポジション操作とのセットが仕上がっている」部分が、誰もがマネするべき大切な点なのです。
 
WEB読みもの第8弾、前半の最後に、中源線チャートをもう1銘柄紹介します。
5208有沢製作所です。
 
 
2月の急落時、下にブレイクするタイミングで中源線は陰転(赤→黒)しました。
3月の突っ込みが最安値となり、その後は4カ月超の保合です。
 
その保合の途中、5月下旬に陽転(黒→赤)しています()。
中源線のルールに従って、「ここから上げトレンド」と判断したのです。
しかし、保合の末期に、上げの直前なのにザンネンな陰転()をみせました。
 
裁量だと、慌ててしまうかもしれません。
」で投げてそれっきりとか、「」でカラ売りを仕掛けたあと戻りで売り増し、そのままかつがれるなんてオチもありそうです。あるいは、そんなドタバタがなくても、上昇時のブレイクアウトについていけないとか……少し振り回されてタイミングが狂うと、その後の対応が全くできなくなるものです。
 
中源線は「」で買いポジションを投げてドテン売ったのですが、カラ売りは1単位のみのままで、ブレイクアウト前にドテン買っています(この場合は再転換なので、最初から2単位)。
 
生身の人間が「相場を張る」感覚が、素直にルール化されている点が魅力です。
 

 

 

3.なぜ、あなたは儲からないのか

 

私はうまいけど、あなたはヘタ……そんな“上から目線”の話ではありません。
誰もがハマる落とし穴を考えてみようと思うのです。
 
「そうか、ちょっと勘違いしてたかも」と発見があればなによりです。

 

 

■個人投資家が好きなチャート

 
2020年の相場で象徴的なのは、いわゆる“コロナショック”でしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大を警戒し、2月から3月にかけて世界中の金融商品が、かなりスピーディーな下げを演じたのです。
 
多くの人が気にかける、日経平均株価の推移を見てみましょう。
 
 
 
※林投資研究所の「中源線建玉法」による日足(終値の折れ線チャート)なので、中源線ルールで強弱(トレンド)が判断され、赤(上げ=買い)と黒(下げ=売り)に色分けされています。
 
日経平均は3月中旬にかけて23,000円台から16,000円台まで急落しましたが、その後は、ご覧のとおりに上昇して堅調に推移しています。
 
ほぼ同じタイミングで底を打ち、日経平均を大きく上回る上昇率をみせているのが、例えば、第1項と第2項でも示した富士ソフト(9749)です。下に、10月20日までのチャートを掲載します。
 
 
 
ほかにも、下に示すソフトバンクグループ(9984)のように、強烈な値上がりをみせた銘柄があります。
 
 
ただ、こういった銘柄には、ついていくのがたいへんです。
「上がってきた」と話題になってチェックするのですが、「今からは買えない」とか「先月の値段まで押したら買う」などと言っているうちに、どんどん上がってしまうからです。
 
さらには、適度な押しがあっても、「もう少し安くなったら」と考えて買えなかったり、「もう下げトレンドに移ったかもしれない」と方針を変えてしまうことも“あるある”です。
 
多くの個人投資家が好むのは、やはり「出遅れ銘柄」でしょう。
 
上げ相場がつづく、先駆した銘柄が上げ止まったら“おはち”がまわってくる、いわゆる循環物色のなかで出番がくる……それなら「じっくり安いところを拾って待っていよう!」という発想です。
 
でも、その作戦がうまくいくとは限りません。
3月に安値をつけたあと全く上がっていない銘柄はたくさんあります。
次に示すのは、三井松島HD(1518)のチャート(同じ期間)です。
 
 
3月にかけて下げたあと保合で推移しましたが、7月には800円を下回る水準の保合に移りました。弱保合(よわもちあい)、ズルズルの下げ、くら~い下げトレンド継続……「出遅れ銘柄を有利な価格で仕込んだ」と悦に入っていると、おはちがまわってこないどころか、ふんぎりのつかない地味な評価損が発生した状態で時間だけが経過していくのです。
 
相場で利益を出すには「安く買って高く売るんだ」と説明されますが、「安く買う」に目を向けるだけでは儲かりません。むしろ、強い銘柄に乗って「少し高く買う」ことで、「さらに高値で売る」勝ちパターンが、基本形といえるかもしれません。
 
今回ご覧に入れているチャートは「中源線建玉法」のルールで赤(買い)と黒(売り)に色分けされています。「上向いてきた。上がるかな」と考えて出動し、実際に上がったあとは「下げそうだ」という兆候が出るまでポジションを維持します。
 
「安く買う」のほかに、「利食い千人力」なんて言葉があります。
たしかに、利が乗っている(評価益がある)うちに売れば「勝ち」が確定しますが、小幅の利食いだけでは、避けようのない必然的な負けをカバーできません。神様でないかぎり、見込み違いは当たり前です。
 
“攻めっ気”が強すぎると、高値を買って安値をたたき……ほかの参加者の儲けを助けるだけの存在になってしまうので力加減が重要ですが、“控えめ”なだけでは、負ける側に分類されてしまうのもマーケットの常識です。

 

■大きく下げたから大きく上げる?

 
前項では、「強いものについていけばいい」というアイデアを示しました。
でも、「とことん下がったものは上げ幅も大きい」という発想も自然です。“出遅れ狙い”を真っ向から否定することはできません。
 
株を買うときの理由は、「将来の値上がり」しかありません。
しかし、「上げ下げを繰り返す」と考えた場合は、現時点で強い動きの銘柄だけでなく、「大きく下げたから、こんどは大きく上がる」という着眼点も成立するのです。
 
  • 下がらないから上がる
  • 下がったから上がる
私は、上記2つは、どちらも大切だと考えてます。
 
ただし、前項の三井松島HDのような銘柄を仕込んで、「出遅れ出ずじまい」というのも、実によくあること、だれもが陥る状況なのです。
 
下のチャートは日鉄物産(9810)です。
やはり、3月にかけて下げたあと、横ばいをみせながらもズルッと安値を更新しています。大きく値上がりした銘柄が多いなか、こういった銘柄を抱えていると、まさに悲劇です。
 
 
ご覧に入れた中源線も、ダラダラ下げのなか、陽転(黒→赤)の判断はみなダマシにおわっていますね。でも、予測の誤りを認めてドテン売りにまわり、総じてカラ売りで利益を上げている様子がわかります。
 
これが、数カ月の上げ下げを狙う「うねり取り」を機械的に判断して実行する『中源線建玉法』という手法です。これ、おもしろいかも──こう思ったら、以下に示す本を読んでください。
 
 

 

 

4.低位株が主役の相場はいつ来るの?

 

さて、前2項では、多くの個人投資家が好む地味な出遅れ狙いや「安く買う」発想を否定しました。数カ月単位で自律的な変動をみせる株価を追いかける場合、「動くものを選び、その方向についていく」イメージが重要だからです。
 
でも、出動する時期や銘柄の範囲などをうまく限定すると、個人投資家がイメージしやすい「安く買う」戦略が機能します。その一例が、林投資研究所で36年間つづけている低位株投資の手法「FAI投資法」です。

 

 

■二番底は長い時間軸で見る

 
いわゆる“コロナショック”、2020年3月中旬にかけて暴落したあと、なかなかついていけないスピードで戻った銘柄が多数ありました。少なくとも、日経平均などの株価指数は、一直線に値を戻したのです。
 
そんな戻り相場の初期から中盤にかけ、「二番底が来る」(もういちど大きく下げる)という懸念すべき近未来予測が飛び交いました。感覚がついていかない記者が、「もういちど下がるかもしれない」と不安を抱える投資家を対象に相場解説を書いていたからです。
 
コロナの恐怖をあおる、大手メディアの姿勢も根底にあったでしょう。
 
しかし、二番底なんて到来せず、多くの銘柄が上昇しました。あれだけスピーディーな変動には実践家もなかなかついていけませんが、プロや経験豊富な上級者は、安っぽく「二番底懸念」をちらつかせる情報を否定的に見ていました。
 
ただし、相場を考えるうえで「二番底」という発想は重要です。
株価の長期サイクルを考えると、大天井から下げて、下げて、下げきったあとに長い底練りがあるものです。とことん待ってから買わないと、「出遅れ出ずじまい」で3年も5年もダメポジションを抱えることになりかねないのです。
 
冒頭で紹介した「FAI投資法」では、長期サイクルを観察するために「月足」を使います。人気のあるローソク足を用いますが、足1本が1日ではなく1カ月です。したがって、始値=月初の寄付値、高値=月間のザラ場高値、安値=月間のザラ場安値、終値=月末の終値、という4本値でローソク足を描画します。
 
 
東海カーボン(5301)は、私たちが「FAI投資法」の観点で買い選定したあと、見事に大きく上昇した銘柄です。
この月足を見ながら、「二番底」を解説しましょう。
 
まず、赤い丸数字の「」「」「」を見てください。
とりあえず安値圏に達した2009年が一番底、再び下げて最安値をつけた2012年が二番底、底練り末期(上げ直前)の2016年が三番底、という見方です。
この定義では、底練り期間は7年間強におよびます。
 
次に、赤の「1」はまだ下げの途中だ、という見方を示します。
必然的に、2012年が一番底、2016年が二番底ですが(青い丸数字)、これでも一番底と二番底の間は約4年と、驚くほど長いのです。
 
ちなみに、現在は株価指数が高い水準にあります。
そのなかで、「出遅れ出ずじまい」が懸念される事例として挙げたような“蚊帳の外”の銘柄も少なくありません。
 
価格の安い銘柄、いわゆる低位株にも目立った動きがない状態です。
「バリュー銘柄(価値があるのに過小評価されている企業)が安値に放置されていて異常」といわれているのです。
 
安易なファンダメンタル分析で割安な銘柄を探すだけだと、それこそ「出ずじまい」のワナにはまってしまい、ガマンできなくなって換金したあとにグイグイ上昇するという“相場あるある”の悲劇に見舞われます。
 
間違いなく割安な銘柄に投資したのに上昇しない……「バリュートラップ」などと呼ばれる状況です。
 
そこで私たちは、「人気の推移」に目を向けて月足を観察し、ファンダメンタル情報とあわせて判断しています。その観察から、2020年10月現在「そろそろ、本格的な準備だろう」とワクワク度が上がってきています。
 
日々のニュースから近視眼的に考えるのではなく、月足を見て株価の長期サイクルに目を向ける姿勢も大切です。個人投資家が実行しやすい、“じっくりと資産を増やす株式投資”を実行するのも魅力的ですよ。
 

 

5.まとめ

 

個人投資家がはまりやすい「落とし穴」はなんだろう……こんな発想で今回の読みものを執筆しました。
 
ある面では否定される捉え方が、別の側面では大切なものとして肯定される──こんな部分があったので、経験が浅い読者を混乱させたかもしれません。
 
でも、株価とはそういうものです。完全に客観的な判断など存在しないのです。
 
「真剣に買いだ」と判断している人と「確信をもって売りだ」と結論づけた人が同じだけいるから、株式市場で価格がついている、これが重要な事実です。どこをどう切り取っても、「強い」とか「弱い」なんて表現はできない──これが、真にプレーンな解説なのです。
 
範囲を限定しても、「売りだ」という予測と「買いだ」という予測に分かれてしまい、どちらが正しいかを論じること自体がナンセンスということです。
 
身もふたもない、夢も希望もない……いえ、ちがいます!
 
自らの考え方と売買行動が一致していれば、“正しい行動”が成立するのです。
ここが最大のポイントなのですが、情報を集めて混乱した結果、常識あるオトナが迷走してしまいます。毎日飛び交う雑多な情報に惑わされずに「自分」をつくり上げることが、株式投資で核となる部分なのです。
 
塩ラーメンがうまいか、しょうゆラーメンがうまいか、そんな議論と全く同じだと私は考えています。
 
今回は、株式投資の一般的な話をするうえで、林投資研究所が提唱する2つの手法、「中源線建玉法」と「FAI投資法」をかるく紹介しました。バランスのよいやり方を身につけるために適切な完成形、なぞってみるべきお手本だと確信するからです。
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